CBA 2026
MLB労使協定2026とロックアウト
労使協定(CBA)は、オーナー側と選手会が結ぶ「MLBのルールブック」です。最低年俸、FAになれる時期、ぜいたく税まで、お金の仕組みはすべてここで決まります。現行の協定は2026年12月1日に失効します。
失効(現地2026年12月1日/日本時間12月2日)まで
あと -- 日 -- 時間MLBのサラリーキャップ案(2026年5月28日)
2027年のキャップ(上限)
2億4,530万ドル
今のぜいたく税の基準額(2億4,400万ドル)とほぼ同じ
2027年の下限
1億7,120万ドル
全30球団がこれ以上使う義務
収入の分け方
選手50%:球団50%
期間は2027〜2033年の7年
キャップは「超えたら税を払えばよい」今のぜいたく税と違い、超えること自体が禁止のハードキャップです。MLBの試算では、開幕日の年俸総額で8球団がキャップを超えており、合計5億7,800万ドルを削る必要があります。逆に12球団は下限に届かず、合計6億1,700万ドルを増やす必要があります。 どの球団が当てはまるかは球団別の年俸総額で見られます。
キャップと下限の計算には、ぜいたく税と同じく選手の福利厚生費(2027年は1球団あたり約2,300万ドルの見込み)を含めます。地元テレビの放映権収入をリーグに集めて均等に分け、下位球団が下限を満たせるようにする、という案もセットです。
出典: MLB.com「MLB makes initial economic proposal for new CBA」(2026年5月28日) / MLB.com「Details of MLB's proposed salary cap and floor system」(2026年7月31日)
選手会が反対する理由
- 選手の取り分が減る: 選手会は、MLBの数え方でも2026年の選手の取り分は50%を大きく上回ると見ています。キャップ案が2026年に入っていたら、選手全体で約5億ドルを失っていたと試算しています。
- エスクロー(預かり金): リーグの収入が見込みを下回ったとき、50:50を守るために選手の年俸から差し引く仕組み。
- アマチュア選手の契約金も選手側に数える: ドラフトや海外の若手の契約金まで選手の取り分に入るため、メジャー選手の総額はさらに減る、という主張です。
- そもそもキャップに反対: 選手会の交渉責任者は、キャップを「制度化された談合」と呼んでいます。1994年にキャップをめぐってストライキになり、ワールドシリーズが中止された歴史もあります。
MLB側は「1年目からメジャー選手の報酬総額は2026年より増える」と反論しています。
ロックアウトになると何が止まる?
ロックアウトは、オーナー側が球界を封鎖することです。前回(2021年12月〜2022年3月の99日間)は次のことが止まりました。
- FA選手との契約(マイナー契約を除く)と、メジャー40人枠の選手が絡むトレード
- 球団と、40人枠の選手との連絡(施設も使えない)
- 長引くとキャンプとオープン戦が遅れ、開幕が延びる
今オフも、12月1日までに合意できなければ同じことが起きる可能性があります。冬にFAやポスティングで移籍する選手にとっては、交渉できる期間が短くなるおそれがあります。
ここまでの流れ
1994年8月〜1995年4月
選手会のストライキ
オーナー側のサラリーキャップ導入に選手会が反発し、232日間のストライキに。1994年のワールドシリーズは中止された。今回の交渉でも選手会はこの前例を持ち出している。
2021年12月2日〜2022年3月10日
前回のロックアウト(99日間)
前の労使協定が切れた直後にオーナー側が球界を封鎖。FA交渉やトレードが止まり、開幕も遅れた。3月10日に現行の協定(2022〜2026年)で合意した。
2026年5月12日
次の労使協定の交渉が始まる
MLBと選手会(MLBPA)が新しい協定に向けた交渉を開始。
出典: MLB.com「Details of MLB's proposed salary cap and floor system」2026年5月27日
選手会が最初の提案
選手会が「選手の価値に見合った報酬」を掲げた経済面の提案を提出。
出典: ESPN「MLBPA negotiator sees clear distance between 2 sides of CBA」2026年5月28日
MLBがサラリーキャップと下限を提案
2027年のキャップを2億4,530万ドル、下限を1億7,120万ドルとし、収入を選手と球団で50%ずつ分ける7年の協定を提案。選手会側は「選手にとって全スポーツで最悪の仕組み」と反発した。
出典: MLB.com「MLB makes initial economic proposal for new CBA」2026年12月1日
現行の労使協定が失効
それまでに合意できなければ、オーナー側がロックアウトに踏み切る可能性が高いと報じられている。ロックアウト中はFA契約・トレードが止まる。
交渉の新しい動きがあれば、このページを更新します。